夢主義社会トップへ 専門家は正しい判断力を持たない   2008年07月16日  戻る

TVニュースで、本日のバスジャックについて、少年犯罪に詳しい専門家(精神科医)は、
「・・・劣等感と自己顕示欲・・・それを支えているが今の情報社会」等と言っていました。
あたかも今の「情報社会」が、問題であるかのような言い方です。

問題は、過剰な「劣等感と自己顕示欲」です。
その「劣等感と自己顕示欲」を生み出したのは、昔からの「競争社会」です。

競争に勝つために、談合・癒着・偽装・様々な不正行為が行われています。
経済活動で自己顕示欲を満たせない人が、殺人や自殺等に至ります。

確かに、その方法を教えているのは、テレビやインターネットです。
でも、理性を持って、その情報を扱えば、問題ありません。
ところが、現代社会では、「競争社会」の中で、理性が失われています。
問題の根本は、理性を失わせる昔からの「競争社会」です。

それを、この専門家は、「情報社会」に問題があるかのような言い方をしています。
このニュースを見た人は、間違った認識をする可能性があります。
これでは、問題は何一つ改善に向かいません。

<補足>
テレビでは、専門家と称される人たちが登場して、もっともらしい口調で話をしています。
行政においても、専門家と称される人たちが集められ、検討することが多いようです。

確かに、専門家は、その分野においては、豊富な知識を持っているのでしょう。
でも、物事を正しく判断して、正しい方向性を見出すには、広い視野で考える必要があります。
偏った知識を持った専門家では、偏った判断しかできないのでは?と感じます。

専門家の豊富な知識は、コンピュータに記録された情報と同じです。
この情報を、如何に社会に役立てるかが大切です。

情報を社会に役立てる事ができるのは、理性を持った人間だけです。
どんなに多くの情報を記録したコンピュータでも、そのコンピュータ自身に期待しても何も得られないでしょう。
同様に、豊富な知識だけで、理性を伴わない専門家に期待しても何も得られません。
現代社会では、専門家という肩書きに期待した結果、間違った判断で、間違った方向に進んでいるように感じます。

日本の子供の応用力の低下が問題になっています。
学校での試験に限らず、資格試験でも、知識の詰め込みが重視されます。
知識の詰め込みを重視した結果、じっくり考える事ができなくなり、これが、応用力の低下を招いています。

豊富な知識だけで、応用力に欠ける人間が、上の地位を得て、物事の方向性を決めている現代社会は、正しい方向に向かうはずがありません。

<追伸>
「夢主義社会」に、お金はありません。
人々は、夢を追い求めます。
報酬は、次の夢に挑戦できる権利です。