夢主義社会トップへ 応用力低下は、他力本願社会だから!   2008年08月30日  戻る

子供たちの応用力の低下が、問題視されています。

これは、学校教育の問題ではなく、今の社会が、応用力を必要としない社会だからです。
全く応用力を必要としないのではなく、
「応用力を持った一部の人間に頼れば良い」と考える社会ということです。
つまり、人間関係で、他人の力に依存して生きて行くのが、社会の主流ということです。

たとえば、会社の中の経営者や営業マンは、自分で物を作りません。
物作りは他人任せです。
したがって、自分自身は、応用力を必要としません。
自分自身は、基本的な知識を口にするだけです。

舌先三寸で要領よく振舞って、上の地位を得られれば、
後は、下の人間たちが頑張ってくれます。

舌先三寸で要領よく振舞うには、記憶力が大切です。
そして、素早い言葉のやりとりが大切です。
「言って言われて言い返す」
「騙し騙され騙し返す」
ここでは、じっくり考える事はありません。

応用力とは、一人で時間を掛けてじっくり考える行為です。
ある意味では、一人で悩む行為とも言えます。

ところが現代社会では、
「一人で悩まずに誰かに相談しましょう」
と言われます。
つまり、
「応用力は要らない」
「他人に頼って生きて行きましょう」
と言っている訳です。

これでは、応用力は養われません。

応用力を学校の教育で教えようとしているようですが、
応用力は、教える事はできません。
教えた時点で、それは、応用力ではなく、単なる一つの知識の記憶になります。

応用力は、教えるのではなく、
じっくり時間を掛けて考える姿勢を、身に付けさせる事が大切です。

ちょっと考えて分からないと、すぐに諦めて投げ出してしまう子供が増えているようです。
この短絡的な性格が、無差別殺人や自殺につながります。
応用力低下は、学力だけの問題ではないという事です。

応用力低下の一番の原因は、人間関係重視で、
地位や名誉に対して報酬が支払われる社会構造にあると思います。

<追伸>
「夢主義社会」に、お金はありません。
人々は、夢を追い求めます。
報酬は、次の夢に挑戦できる権利です。