夢主義社会トップへ メルトダウンよりも格納容器の損傷レベルが問題   2011年05月25日  戻る

東京電力がメルトダウンを認めたと報道されていますが、
実態は、何も分かっていないのです。
あくまでも、推測に過ぎません。
正確な状況を知るには、原子炉格納容器の状態をカメラで確認する必要があるのですが、
高い放射能が怖くて確認できません。

そもそも、メルトダウンか否かは、大きな問題ではありません。
問題は、格納容器の状態です。
格納容器が壊れた状態で冷却を続けると、汚染水が垂れ流し状態で、放射能汚染が拡大します。
メルトダウンという言葉に拘るのは、暴走し易い日本人です。

今回、東京電力がメルトダウンを認めたのは、水棺を行なおうとしたら、原子炉格納容器に穴が開いていて、水棺できない事に気付いたからです。
水棺できない理由として、メルトダウンという言葉を使ったのです。
問題は、メルトダウンではなく、格納容器の損傷です。

メルトダウンの定義には、色々あります。
最悪のケースは、メルトダウンで核爆発に至るケースです。
でも今回は、水素爆発でした。
このため東電は、メルトダウンではないのではと判断したのです。

メルトダウンが起きた場合の対応は、唯一つです。
「皆逃げろ」です。
東電社長は、そうしようとしたのですが、菅総理は諦めませんでした。
諦めずに様々な手を尽くした結果、最悪の事態(核爆発)を防止できたのです。
小惑星探査機「はやぶさ」の成功も、諦めない事でした。

水素爆発の直後、各国は、日本の滞在者へ、日本を出るか、西日本へ移動するいうに指示しました。
これは、核爆発を想定しての対応です。
おそらく、日本人でも、賢民は、水素爆発のニュースを見て、自主避難したでしょう。
水素爆発のニュースを見れば、東京電力の発表を聞くまでも無く、
素人でも、炉心溶融は十分に推測できる事です。
但し、炉心溶融の詳細な状況は、今も推測の域です。

最悪の場合を想定して対応すべきという声がありましたが、
実際に、東日本の人たち全員を、西日本へ引越させることは不可能です。
もし、政府が、核爆発の可能性を発表したら、確実にパニックに陥り、
我先に逃げようとする人たちの暴動で、多くの死傷者が出たでしょう。

でも、実際に、核爆発が起きる可能性は、大変小さいです。
そして、何よりも、最悪の事態にならないように頑張っている最中です。
このような状況で、最悪のケースを想定する事は、無用の混乱を招くだけです。

つまり、今回の政府の対応は、曖昧な情報の中で、ベストな対応であったと言えます。