夢主義社会トップへ 円高対策は、噂の期間を長くすべきでした   2010年08月31日  戻る

マーケットの基本スタンスは、円高です。
日本の貿易黒字が続く間は、円高が続きます。

でも、日銀が金融緩和を行なうかもしれないと噂が出ると、
実際にどんな対策が取られるのか分からないので、チョット様子見になります。
実際に、金融緩和が行なわれると、しばらくは日銀は手を出さないので、
市場は安心して、再び円高に向かいます。

本来、日銀の対応は、急いで対応するのではなく、噂の期間を長くすべきでした。
日銀が金融緩和を行なうかもしれないという噂がある間は、
市場は不安になり、為替は動きません。

根本的な円高対策は、企業が輸入で頑張る以外にありません。
M&A等で頑張るのも良いでしょう。
日本が円高をうまく利用するようになれば、
外国では、安く買われたくないので、円安に向かいます。

ちなみに、証券会社等が口にする円高対策は、証券会社にとって都合の良い対策です。
顧客が、株式や為替取引に手を出し易い環境作りです。
真の円高対策ではありません。
惑わされないようにしましょう。

<補足1>
日本政府は、今まで、大企業を優遇する景気対策を行なってきました。
その大企業は、輸出企業です。

大企業が輸出により利益を上げようとするから、円高になるのです。
為替は、輸出により過剰な利益が生じないように設定されます。
日本の貿易が黒字の間は、円高は止まらないでしょう。

■政府が大企業を支援する
 ↓
■大企業が強くなる
 ↓
■輸出により利益を得る
 ↓
■日本は強いから円高にしよう

政府が大企業を優遇する景気対策を行なう限り、円高は止まりません。

例えば、最近のエコカー補助金は、自動車産業を強くしています。
強くなった自動車産業は、輸出で稼ぎます。
貿易黒字になるので、為替は円高に向かいます。
エコポイントも家電メーカーを強くしています。

政府の支援により、強くなった企業が、輸出で頑張るから、円高になるのです。
本来は、内需拡大で頑張るべきなのです。

<補足2>
円高は悪い事ではありません。
円高は、世界経済が、日本を高く評価しているという事です。

円高では、海外から安く商品を購入できます。
食料品や原材料を、海外から安く購入できます。
小麦や石油等を、海外から安く購入できます。

輸出産業にとって円高は打撃と言われますが、
輸出により利益を上げようとするから、円高になるのです。
為替は、輸出により過剰な利益が生じないように設定されます。
日本の貿易が黒字の間は、円高は止まらないでしょう。

円高対策は、現地生産を行なえば良いのです。
現地に工場を建て、
現地の人たちを雇用して、生産すべきです。
会社は、社会のためにあります。
社会に奉仕するのが、会社の真の存在意義です。
但し、これを海外で行なった場合、日本のとしてのメリットはありません。

そもそも、海外との取引で利益を上げようというのが間違っています。
内需拡大により、経済を維持すべきです。
そのためには、従業員の給料を増やすべきです。
逆に、経営者の報酬を増やしても、消費拡大にはつながりません。

政府が、企業にお金をばら撒いても、企業は海外に目を向け、
そのお金を海外投資に使うだけです。
政府が行なうべきは、高額な報酬を得ている経営者に対して、
従業員の給料を増やすように、監督・指導すべきです。
監督・指導だけならば、財政出動は不要です。
政府の舌先三寸で、経済を活性化できます。

夢主義社会」は、300年後の理想社会を考えます。